酒害に苦しむ女性と家族ら約70人が参加したアメシスト研修会=鳥栖市民文化会館

 女性の社会進出に伴い酒害で苦しむ女性が増える中、アルコールに悩む女性だけの集まり「アメシスト」の第12回九州ブロック研修会が14日、鳥栖市で開かれた。九州や大阪、四国などから参加した女性たちが断酒しようとしても止められずにもがき苦しんだ体験や、周囲に支えられながら格闘する日々を語り合い、連帯して乗り越える決意を共有した。

 酒害に悩む女性だけの集いは珍しく、九州では毎年この時期に鳥栖市で開かれている。断酒を続ける女性や入院治療中の女性、家族、医療関係者ら約70人が参加した。

 体験発表で、大阪の女性は20代後半から酒が手放せなくなり、毎日、仕事が終わるとコンビニに直行、人目を避けるため焼酎をペットボトルに入れ替えて飲みながら帰宅したと振り返った。仕事を失い、医師から断酒会への参加を指示された。最近は「女性酒害者が増えていると感じる」と話した。

 県内の20代女性は職場でのいじめから不眠となり、やがて朝から飲むようになった。心療内科でアルコール依存症と伝えられたが意味が分からず、ずっと飲み続けて、自傷行為を繰り返すようになり、仕事も友人も失ったと証言した。「酒が止められず『弱い人間』と責められた。今はほんのささいなことに幸せを感じる」と話した。

 アルコール依存症への知識が不足したり受診をためらったりする背景には、社会の偏見もある。参加した女性は「女だてらに、と見られるから断酒会に通っていることをだれにも言っていない」と話す。断酒会の役員は「社会はアルコール依存症を自分のせいだと言うが、自分の力だけではどうしようもない病気であることをまず知ってほしい」と社会の理解を求める。

 県断酒連合会によると、鳥栖市、神埼市、佐賀市、鹿島市、伊万里市、小城市、唐津市などで毎月、断酒会の例会が開かれている。問い合わせや相談は小城市の県精神保健福祉センター、電話0952(73)5060。

 また、九州ブロックアメシスト代表の迫田幸子さんによると、年に3回、熊本市でアメシストの集いが開かれており、だれでも参加できる。次回は7月に開催予定。問い合わせは迫田さん、電話0965(52)0461。

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