バイオリンの演奏をする梶山七生さん=伊万里市の伊万里高

 伊万里高3年の梶山七生(ななき)さん(17)は、バイオリンを構えると表情がぴりっと引き締まる。普通の高校生からバイオリニストに変わる瞬間だ。夢はプロのオーケストラ団員。さが総文に向けた活動を通して見つけた。

 梶山さんは、さが総文の器楽・管弦楽部門に出演する県高校合同弦楽合奏団で、ファーストバイオリンのソロを務める。2017年秋に結成された合奏団の創立メンバーとして団員15人を引っ張っている。

 本番で演奏するのは、バッハの「2つのバイオリンのための協奏曲」。華やかな第一楽章からゆったりしたテンポの第二楽章を経て、難易度も速度も上がる第三楽章できらびやかなクライマックスを迎える。

 「自分の演奏だけに集中するのではなく、合奏団と一緒に曲を奏でることが重要」と梶山さん。これまでは一人で音楽と向き合ってきたため、合奏はほぼ初めての経験だが、誰かと一緒に音楽を作り、喜びを分かち合う素晴らしさを知った。

 バイオリンは3歳で始めた。今はバスや電車を乗り継ぎ約3時間かけて福岡の教室に通う。中学生の頃、進学を考えて体験入学に行った京都の音楽高校で「今の技術力では(入学は)厳しい」と言われ、バイオリンを辞めようかと思った時期もあったという。

 合奏団と出合い、「もっとうまくなりたい」という欲が出た。「これまで避けて通りがちだった」という苦手な基礎練習に多くの時間を割くようになり、技術力も向上。昨年8月の県高校音楽コンクールでは金賞に輝き、九州大会に進んだ。

 「音楽を続けていきたい」というぼんやりした将来の展望が、確かな手応えを感じる中で「プロのオーケストラ団員になりたい」という思いに結びついた。まずはさが総文で力を出しきること。芸大に進み、夢に向かって突き進むつもりだ。

 

 メモ 7月28、29の両日、佐賀市文化会館に全国の約50校から多彩な団体が集う。

 バイオリンやマンドリンなどの弦楽器、トランペットなどの管楽器、少人数の合奏団から大人数のオーケストラまでバラエティーに富んだ演奏が楽しめる。

 佐賀からは、さが総文のために昨年秋に結成した県高校合同弦楽合奏団が出演。9校の生徒15人が演奏を披露する。

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