国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防閉め切りから14日で22年となるのを控え、開門を求める市民ら約150人が13日、同県諫早市で集会を開いた。開門命令を無効とした昨年7月の福岡高裁判決に上告した開門派原告団の弁護士も参加し、関東弁護団をつくる考えを明らかにした。

 集会で原告団の堀良一弁護士は、福岡高裁判決について「(開門を命じた2010年の)確定判決をないがしろにしていいのか。これは諫早干拓だけでなく、司法界全体の問題だ」と批判。水俣病などの公害裁判に参加した東京の弁護士団体を母体に関東弁護団を今年6月以降に発足させ、協力して係争中の事案に取り組む方針を示した。

 漁業者や干拓地の営農者も発言し、諫早湾でカキ養殖を営む植木勇次さん(36)は「父も漁師なので、堤防閉め切りによる漁業不振で幼いころの家計は苦しかった。干拓事業は憎しみの対象だった」と声を張り上げた。

 干拓事業で造った池にカモが集まり、営農地での食害が広がったとの批判も出ている。干拓地の営農法人「マツオファーム」の松尾公春社長(62)は「不満を持っている営農者は他にもいる。勇気を出して声を上げてほしい」と呼び掛けた。【共同】

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