ムツゴロウやシオマネキが見られる干潟水槽

指導員を務める佐賀大特任助教の藤井直紀さん

有明海に暮らす魚が泳ぐミニ水族館

有明海の生物を展示した鹿島市干潟交流館。展望デッキから干潟を一望できる=鹿島市音成

 佐賀県鹿島市音成にある道の駅鹿島の隣に「干潟交流館」が13日、オープンする。有明海の干満による広大な干潟を一望する展望デッキやミニ水族館があり、鹿島の新しい観光拠点となる。市直営の施設で、有明海特有の生態系や干潟と触れ合い、学ぶ体験を通じ、交流人口増加につなげていく。

 ムツゴロウ、シオマネキ、ワラスボ、ヤドカリなどを「自然に近い形で」観察できるよう泥を入れた干潟水槽を置く。生き物を直接手で触れるタッチプールは親子で楽しめる。水槽7基を設置するミニ水族館は、アカエイやクラゲなど、季節ごとに生物を入れ替えながら有明海に生息する生物を展示する。

 既存の展望館が手狭で新設した。鉄骨2階建てで、延べ床面積は1千平方メートル。40人収容の学習室もあり、修学旅行生や一般向けの環境教室などを企画していく。

 一帯は干潟の運動会「ガタリンピック」の会場として知られ、道の駅鹿島では干潟体験ができる特色がある。交流館新設に合わせて、古くなっていたシャワー設備を改修。より多くの人に体験してもらえるようにブース数を40から62に拡充した。このシャワー棟を含めて総工費は約4億3千万円に上る。

 営業は午前9時~午後6時(11~4月は午後5時まで)。入館無料。シャワー室は利用料1回100円。

 開館する13日は、干潟体験シーズンの始まりを告げる「潟開き」が午前9時から、オープニングセレモニーと内覧会が同10時45分からある。

 問い合わせは市商工観光課、電話0954(63)3412。

指導員に藤井特任助教

 干潟交流館の指導員に、有明海の生物研究に取り組む藤井直紀・佐賀大特任助教(41)を迎えた。鹿島市が佐賀大に専門的な知識を持つ人材の出向を求め、研究者が産学の垣根を越えて活躍しやすいように促す制度「クロスアポイントメント協定」を活用した。

 藤井助教はこれまでも同市で市民参加型の学習会を開いたり、沿岸の環境調査に加わったりしている。干潟交流館の特色に「バックヤード展示」を挙げる。ガラス張りの壁で水槽の裏側が見られる造りで、ろ過や水温調節など生き物を飼うために必要なことを学んでもらえる仕掛けだ。

 今後は、ゴカイや貝類など底生生物の展示や、拡大鏡を使った小型生物の観察など生態系を学べる展示を充実させていく。環境教室を開く拠点にもなることから「より深く有明海を知ってもらえるようなサポートをしていきたい」と話した。藤井助教を含む5人のスタッフ体制でスタートする。

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