日本の小説を題材にした韓国映画が数多く作られている現状に「20年前までは考えられないこと」と話す韓希暻さん=佐賀市のシアター・シエマ

 日本の小説を原作にした韓国映画が数多く制作されている現状を知ってもらう講座が13日、佐賀市松原のシアター・シエマで開かれる。講師に招かれる佐賀日韓交流会代表の韓希暻(ハン・キヒョン)さん(43)は「20年前では考えられないほど、韓国映画界の若い世代が日本文化に興味を示しているのを知ってほしい」と、戦後最悪の関係といわれる両国の別の側面を語り尽くす。

 韓さんは韓国南部の蔚山(ウルサン)市の出身で、地元の大学でデザインや映像芸術を学んだ後、来日して筑波大学大学院で博士課程を修了。関東の大学で東アジア映画の比較芸術・文化を教えた。日本人の夫の仕事の関係で2014年から佐賀に定住し、県内の高校やカルチャー教室で韓国語教師を務めている。

 講座は、村上春樹の短編「納屋を焼く」を原作にした「バーニング 劇場版」(イ・チャンドン監督)と伊坂幸太郎著作の「ゴールデン・スランバー」(ノ・ドンソク監督)の上映に合わせ開催される。

 内容は、韓国政府が1998年に一部の邦画の上映を許可した以降、2000年代に音楽や小説など全面解禁となった日本のポップカルチャーが若い世代にどのような影響を与えたのかを解説する。その上で、同館で上映される映画の2作について、韓国人監督が原作をどう解釈し、映画の演出に生かしたのかを説明する。

 韓さんは「慰安婦問題や元徴用工訴訟で韓国国民の過激な反日的な行動がニュースになるが、実際のところ年代層によって日本の見方が微妙に違っている」と述べ、「これも日本文化に触れた世代によってその考え方が影響を及ぼしている」と話す。

 韓国のヒット作品が、日本でリメークされるケースを指摘する韓さんは「映画をとりまく両国の関係はますます深まっている。この事実をよく考えてほしい」と強調する。

 講座は午後3時半から、受講料は2千円(ドリンク代込み)。受講者は両作品を1100円で鑑賞できる割引券を配布する。問い合わせはシアター・シエマ、電話0952(27)5116。

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