県内外の家具メーカーの商品を販売する「dig」店内=佐賀市諸富町

 家具のアウトレット専門店「dig(ディッグ)」(佐賀市諸富町)が5月上旬で閉店する。インターネットショップの台頭もあって来店者が減り、売り上げも19年前と比べ半減していることに加え、荒木一義社長(70)は「体力の限界。店を手放す寂しさはあるが、後継者もいない」として店を閉める判断をした。デフレ経済の中で人気を集めたアウトレット店とあって、家具業界からも惜しむ声が上がっている。

 ディッグは2000年11月、神埼市千代田町から現在地に移転オープンし、在庫品を直売するアウトレット家具で人気を集めた。生活雑貨も扱っている。

 現在、売り尽くしセールを実施している。10連休が終わる5月20日に店舗を閉め、同月内に配送作業などを終えて営業を終了する。荒木社長は「入学や新生活など人生の節目の買い物に立ち会う喜びがあった。ネットが普及してからは店に足を運ぶお客さまが減った。家具の良さをじっくりと体感してほしかった」と語った。

 諸富家具振興協同組合の平田尚二理事長(平田椅子製作所社長)は、家具小売店の廃業が、卸売メーカーの閉店にもつながっていることを指摘する。ネット販売の普及で、実店舗では消費者の動向が読みづらくなっているという。平田理事長は「小売店と売り場づくりについて考えていくことが大切だ。気がついたら家具を買うお店がなくなっていたという状況にしてはならない」と懸念を示した。

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