経塚遺跡から出土し、国重文に指定された瓦経の仏画

 大和町(現・佐賀市)教委は9日、同町尼寺の経塚遺跡から瓦状の平板にお経や仏画などを陰刻した、約850年前の瓦経(がきょう)が約200枚見つかったことを発表した。平安末期の信仰の在り方を伝える全国でも珍しい遺物で、1999(平成11)年に国重要文化財に指定された。

 遺跡は、横穴式石室を持つ前方後円墳「築山古墳」の後円部頂部に造られていた。瓦経は231枚で、素焼きの粘土板に妙法連華経、般若心経、仏画などが記されていた。造営の時期や経緯、関係した僧侶、願主の人名もあった。

 佐賀市教委によると、平安時代、末法思想におびえる豪族らが極楽往生を求め、弥勒菩薩(みろくぼさつ)が出現するまで経典を残そうと埋葬した習慣が全国であったという。瓦経の出土は断片的な上、骨董(こっとう)として高額で取引されて国内外に散逸したケースも多いという。

 市教委は「これだけ状態がよく、まとまって出土した例はいまだにない。『大日本』『肥前』の文字も刻まれた貴重な資料」。現在は県立博物館(佐賀市)に保管され、一部が常設展示されている。(令和まであと22日)

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