指定書を受け取る吉野ヶ里町社協の寺﨑秀典事務局長=神埼警察署

 神埼署は4日、吉野ヶ里町社会福祉協議会を安全運転管理モデル事業所に指定した。社協事務局長の寺﨑秀典さん(54)は12年前、大切な息子・令(りょう)さん=当時(17)=を交通事故で奪われた。以来、自身も安全運転を心掛け、社協としても安心安全のまちづくりへ強い思いがあり、「悲惨な事故に遭わないために、情報発信する役割を息子が与えてくれたと思っている」と決意を新たにしている。

 事故が起きたのは2007年7月。令さんは学校から自転車で帰宅中に、国道385号の交差点で大幅に速度超過した車にはねられた。1年以上が経過し、加害者の男性が不起訴になったとの知らせが届いた。理由が分からず「息子のためにもどうにか起訴に」と、何度も事故現場に立ち、ビデオ撮影を続け、東京の事故調査団体にも鑑定を依頼した。証拠をそろえて検察審査会に申し立て、一転起訴になり、有罪判決を勝ち取った。

 「これが原点」と寺﨑さん。何かが起きたとき、原因を分析して次につなげてきた。職場でも、疲労や家庭の問題など人的要因、欠陥のある危険な車の使用といった機械的要因など四つの観点から、発生した事故やトラブルの要因を追究するケーススタディー用紙の作成を進めている。

 吉野ヶ里町社協は、反射材タスキの配布や、県警と西九州大学と連携してのチラシ配布など交通安全活動に力を入れている。神埼署から指定書と看板を受け取った寺﨑さんは「一段と引き締まる。職場においても『心のゆとり、時間の余裕』をテーマに、交通ルールの徹底、安全運転の遂行を心掛ける」と決意表明した。

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