「1つ1つ言葉を説明できるよう、読む人を意識して聞いた」と話す増田遥さん=佐賀市の弘学館高校

増田さんが取材した一本釣り漁師の江川重明さん=長崎県平戸市

 高校生が森や川、海で活躍する「名人」にインタビューを行い文字に書きおこす「第17回聞き書き甲子園」の「海・川部門」で、弘学館高2年の増田遥さん(17)が優秀作品賞に選ばれた。増田さんは長崎県平戸市の一本釣り漁師に話を聞き、生い立ちや海と共生していく思いを記事にまとめた。

 聞き書き甲子園は農林水産省や文部科学省、環境省などでつくる実行委員会が主催。『聞き書き にっぽんの漁師』などの著者・塩野米松さんが研修の講師や審査員を務める。今回は高校生100人が参加。1次産業に取り組む名人たちの思いを聞き、その言葉をそのまま文字におこして約5千字にまとめた。

 増田さんは一本釣り漁師の江川重明さん(71)を取材した。「長崎弁を聞き取るのが一番大変だった」と振り返り、数種類ある漁の方法や自然を相手にした仕事への思いを丹念に聞き取った。

 8月の事前研修では講師の塩野さんに「聞き書きは民俗学の資料になりうる」と言われたことから、担い手が少なくなっている1次産業の名人たちに光を当てる意味を考えた。「一本釣りの漁師ってこれからなくなっていくかもしれない。一つ一つ言葉を説明できるように読む人を意識して聞いた」という。

 大会を通して出会った他県の高校生とも交流を深め、今でも環境にまつわる話題があると連絡を取り合う。「具体的にはまだこれからだが、出てきたアイデアを形にしていきたい」と話す。

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