県内企業の採用担当者らが事業内容や人材育成の取り組みなどについて説明した=佐賀市の佐賀工業高校

 佐賀市の佐賀工業高校(副島政史校長)でこのほど、1、2年生と保護者を対象に県内企業紹介会が開かれた。県教委によると、県内の工業系高校では、卒業生の6割弱が県外に就職。人材流出が続き、県内の企業では人材不足が深刻化している。製造業や建設業など31社の経営者や採用担当者が事業内容ややりがいなどについて説明した。

 ソフトウエア開発アイティーインペル(佐賀市)の宮地泰光本部長は、同社が作り上げた農作物生産販売管理システムなどを紹介しながら、「自分でやりたいことを見つけ、『一歩』を踏み出すことが何より大事」と高校生活の過ごし方についても助言した。

 県内企業紹介会は今年で4回目。保護者の参加も可能で、約80人が訪れた。住宅建築業の「エースホーム」(神埼市)は、来場した保護者に、住宅の引き渡しの様子など写真をスクリーンに映し出しながら、社風を説明。貴重な技術職となっている大工の社員化も進めていることから、現場で働く大工も登壇した。「家が完成したときの達成感は計り知れない」とやりがいを語り、「仕事を任されると時間がなくなるので早めに資格を取得してほしい。将来の仕事の幅も広がる」と話した。

 男子生徒の母親(47)は「これまでネームバリューで企業を判断していた。実際に県内企業の話を聞くと、大企業と違い、幅広い仕事をする機会も多いようだ。長く働くことを考えると、県内企業の方が働きやすく、技術も身につくのではと考えが変わった」と話した。

 紹介会は卒業後の進路選択に役立ててもらう狙いで、同校と県内企業が協力して開いている。地元企業の情報を得る機会になっており、卒業生の県内就職率は増加傾向という。

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