医療用ウィッグの普及を目指すパルサポートキッズの会代表理事の木下さん(左)、事務局長の泊美由紀さん=福岡市

 小児がんや乳がん患者らへの支援活動を展開しているNPO法人パルサポートキッズの会(本部・唐津市、会長・稲田浩子県医療センター好生館小児科部長)は、佐賀県のふるさと納税を活用し、抗がん剤治療などを続けている患者に医療用ウィッグ(かつら)を提供する取り組みを4月からスタートさせる。医療用ウィッグは購入すると十数万円の経費が必要で、団体は「患者の経済的な負担を少しでも軽くしたい」と準備を進めている。

 パルサポートキッズは県内の医師をはじめ、経済関係者らが中心となり2017年9月に設立。小児がんの子どもや子育てをしながら治療を続ける母親を対象に、医療用ウィッグを県内外に無償で提供してきた。

 会費だけで活動資金を賄うには限界があるため、県のふるさと納税のNPO支援に着目。返礼品としてウィッグを認めるよう昨年から県と交渉を続けてきた。「ウィッグの返礼品は全国でも聞いたことがない。地場産品でなくても、活動の趣旨をPRできる物であれば尊重したい」(県民協働課)と、同団体を寄付金指定先の一つとして登録することになった。

 ウィッグが返礼品として適用される寄付額は、3万5千円が子ども用、4万円が女性用の2コース。ウィッグを受け取った寄付者は、団体を通じて希望する患者に届ける仕組みになっている。黒や茶系統の3色から選べるウィッグは、セミロングタイプで、使用者が美容室に希望すればカッティングやカールができる。

 また、通常の活動支援の寄付も2千円から募り、返礼品も計画している。

 がん治療でウィッグを必要としている患者は、「県内で約300人、九州で3千~4千人」(同団体)。ふるさと納税の寄付目標額は一年で約2千万円で、九州内のがん指定病院や美容室の協力を得て啓発と周知を図り、地域の奉仕団体を中心に寄付を呼びかける。

 代表理事の木下道太さん(68)は「県などの関係機関と協力し、つらいがん治療を受ける子どもたちや若い母親らを一人でも多く笑顔にしたい」と意気込む。

 活動の問い合わせ先は、NPO法人パルサポートキッズの会福岡事務局、電話092(707)3380。

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