Q 上司からパワハラを受けていると従業員に相談されました。社長の私としてはどのように対応すればよいでしょうか。

 A 厚生労働省が公表した「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」によれば、約3人に1人が職場でパワハラ被害にあったと回答しており、職場におけるパワハラ問題は年々増加しています。

 職場で発生したパワハラを放置した場合、パワハラ行為を行った個人のほかに、会社も使用者責任や就業環境配慮義務違反を理由とする損害賠償責任を負うことがあり、会社にとってパワハラは放置できない問題であることを意識しましょう。

 パワハラとは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場上の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える、または職場環境を悪化させる行為」と定義されています。会社はまず、パワハラ被害を訴える従業員から事実関係を聴取し、当該行為がパワハラの定義に該当するのかを判断する必要があります。また、パワハラ被害を訴える従業員だけではなく、行為者からも聞き取りを行い、正確に事実関係を把握する必要があります。そして、当該行為がパワハラに該当すると判断した場合、就業規則等の定めに従い、パワハラ行為者に対して適切に対応することが求められます。

 もっとも、パワハラに該当するのかの判断は難しく、裁判ではよく「業務の適正な範囲」を超えていたのかが争われています。また、パワハラ行為者に対する処分も、適切な手続きに従い適切な処分をしなければ、不当解雇や不当な配置転換などとして、パワハラ行為者との間で争いになることもあります。

 パワハラに該当するかの判断やパワハラ行為者に対する処分については、多くの法律問題を含んでいますので、お悩みの場合にはお近くの弁護士に相談することをお勧めします。(唐津市 弁護士 岩城直明)

 

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