建物をぐるりと囲んで行われたテープカット=平成23年3月26日、唐津市の旧唐津銀行

 唐津市重要文化財の「旧唐津銀行」がリニューアルオープンした。同市出身で、東京駅や日本銀行を手掛けた建築家・辰野金吾の意匠が色濃く取り入れられた県内最大の木造洋館。式典には約400人が出席し、観光振興や中心市街地活性化を担うランドマークの“船出”を祝った。

 旧唐津銀行は辰野が監修、弟子の田中実が設計し、1912(明治45)年に完成。外壁に赤れんが調のタイルと白い花こう岩を施した「辰野式」と呼ばれるデザインを取り入れた。

 合併に伴って佐賀銀行唐津支店となった後も、97(平成9)年まで営業。その後は唐津市が無償で譲り受けた。2002(同14)年から一般開放されたが、市民の利用は年間数十回程度にとどまっていた。

 リニューアルは中心街再生やにぎわい創出を視野に入れ、08(同20)年度から総事業費8億8千万円をかけ、多目的スペースやレストランなどを整備。活用が広がった。17(同29)年には県重要文化財に指定された。

 3月25日は辰野が亡くなって100年。市民の署名活動が実り、建物に「辰野金吾記念館」の別称が加わった。(新元号まであと36日)

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