初挑戦のフルマラソンで完走し、両手を挙げて喜ぶ小部亮介記者=県総合運動場補助競技場

  佐賀新聞の神埼市郡担当で、1年4カ月練習を積んできた小部亮介記者(31)が桜マラソンに初出場しました。挑戦記を紹介します。

 初めて挑んだ42・195キロ。大会までに走った最長距離は28キロで、ランナーがきついと口をそろえる30キロ以降は未知の領域だった。独自に練習し、右足首のねんざなど故障もあったが、「言ったからには何としても走りきる」と心を決めた。期待と不安が入り交じる中、当日を迎えた。

 午前8時。スタートのCブロックに早々と陣取った。号砲と同時に一斉に駆けだすのかと思っていたが、なかなか進まずスタートラインまで約5分掛かった。焦る気持ちを抑え、自分のペースだけを意識し、吉野ケ里歴史公園までは予定通りの配分で走れた。

 折り返して28キロを過ぎても大きく乱れずに、一定のペースを保つことができた。30キロを超えても、何とか1キロ6分台で走れていたが、34キロを過ぎ左膝の内側に違和感を覚えた。35キロの看板でうずくまり、「ここまで走ったから、もう歩こう」とも思った。

 ただ、沿道から「頑張れ。あと10キロないよ」という声が聞こえ、何とか持ちこたえようともう一度気持ちを切り替えた。大幅にペースは落ちたが、1キロごとに屈伸をして走り切ることを決めた。

 ゴール直前。「完走したことが奇跡じゃない。走り出したその勇気が本当の奇跡だ」というボードを持った男の子がいた。初マラソンは4時間50分58秒。走り終わった直後は、「もう来年はいい」と思った。でも、なぜかボードの言葉が胸を打つ。せっかくだから、走り続けていこう。

◇   ◇

 ※この日、小部記者が撮影した動画は後日、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開します。

このエントリーをはてなブックマークに追加