ランナーを鼓舞する東神野天衝舞浮立保存会=佐賀市神野東の佐賀銀行神野町支店前

「ミニオン」の着ぐるみ姿でランナーに冷却スプレーを勧めた川﨑哲也さん(左)=佐賀市の多布施川沿い

 平成とともに歩んだ「さが桜マラソン」の30年は、ボランティアら大会を支える人たちが地道に活動を続け、支援の輪を広げてきた歴史でもある。第1回から活動する自治会、フルマラソンになって毎回参加する病院-。さまざまな取り組みは、ランナーとの触れ合いが原動力になっている。

 123人がボランティアとして参加した佐賀市の神野自治会長会は、天衝舞浮立で選手を鼓舞した。第1回から欠かさず関わっているが、会長の馬場久雄さん(84)は「最初は協力してくれる人を探すのに必死だった」と振り返る。

 大会の規模が拡大するにつれ、仲間は徐々に増えた。馬場さんはランナーと言葉を交わし、笑顔が広がるところに魅力を感じるといい「地域が一つになれる。住みやすいまちづくりにつながっている」と話す。

 佐賀リハビリテーション病院(佐賀市)は、フルマラソンになった2013年からバナナをランナーに配っている。1本を3等分にして食べやすくし、約60人の職員が「頑張れ」と励ましながら今回も手渡した。飯盛克己事務長(70)は「選手に『参加してよかった』と思ってもらうことで貢献したい」と述べた。

 39キロ地点では、佐賀大学でボランティアの講義を受けている2年生約40人が給水をサポートした。桜の木に変装するなどユーモアも交え、桜をイメージしたモザイクアート(縦2メートル、横3メートル)も設置した。福田沙和さん(21)は「終盤できつそうだったから、完走できるように応援した」と一体感を覚えていた。

 杵島郡白石町の会社員川﨑哲也さん(45)は人気キャラクター「ミニオン」の着ぐるみ姿で冷却スプレーを勧めた。ハーフマラソン時代に出場し、13年からはボランティアを続ける。「ランナーとして、お世話になったボランティアに恩返しがしたかった」。次々にスプレーを手に取る選手を見て、支え合うことの大切さをかみしめていた。

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