特別交付税の減額を受け、記者会見を開いた三養基郡みやき町の末安伸之町長=みやき町中原庁舎

 総務省は22日、自治体を財政支援する2018年度3月分の特別交付税に関し、静岡県小山町、大阪府泉佐野市、和歌山県高野町、三養基郡みやき町の配分額を減らしたと明らかにした。ふるさと納税で18年度に多額の寄付を集めたことが理由。いずれも同省の要請に反し、寄付者に過度な返礼品を贈っており、識者からは「懲罰的だ」との批判も聞かれた。

 地方交付税は、年度当初には予期できない災害復旧費などを手当てする特別交付税と、税収不足を補う普通交付税の2種類がある。総務省は4市町の財政状況が、普通交付税を受け取る必要がない「不交付団体」に近いと判断。特別交付税の総額に限りがある中、バランス良く配分するため減額したとしている。

 総務省は3月20日に、特別交付税の配分ルールを定めた省令を改正。石田真敏総務相は会見で「ペナルティーではない」と強調した。これに対し、地方自治総合研究所の今井照主任研究員は「国の言うことを聞かない自治体に対し、特別交付税の配分で懲罰的に対応するのは問題だ」と指摘した。

 みやき町の末安伸之町長は記者会見し「減額の判断基準を明確に示してほしい」と要望。小山町は「厳しい結果」とし、高野町は「意図が分からず、驚いている」と困惑した。総務省の返礼品規制を批判してきた泉佐野市は「市政に影響を及ぼさないよう対応する」とのコメントにとどめた。

 配分額は、泉佐野市が前年度より1億9500万円少ない6200万円。小山町は7400万円減でゼロ、高野町は2億3300万円減の2千万円、みやき町は2億900万円減の200万円。【共同】

 ■ふるさと納税 応援したい都道府県や市区町村に寄付すると、自己負担の2千円を除いた額が所得税や住民税から差し引かれる制度。地域活性化を目的に2008年に始まった。減税額には上限があり、所得や世帯構成により異なる。過度な返礼品を呼び水に多額の寄付を集めるのを防ごうと、政府は返礼品を「調達費が寄付額の30%以下の地場産品」に規制する地方税法改正案を今国会に提出している。

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