体罰の禁止を明記した児童虐待防止法改正案が衆院に提出された19日、県内の関係者からも歓迎する声が上がった。一方で児童福祉司の人員が不足している現状や、「体罰の定義が不明確だと現場に混乱が生じる」など課題の指摘もあった。

 三養基郡基山町の児童養護施設「洗心寮」の調淨信(しらべ・きよのぶ)施設長は「体罰を否定する大きな一歩」と評価する。その一方で「たたく以外の方法を知らない家庭に育て方をどう伝えていくかは引き続きの課題。暴力が顕在化するのはなぜなのか、向き合い、考えて行く必要がある」と提起した。

 子どもの安全確保を強化するため、「介入」と「支援」の機能を分けることについて、県こども家庭課は「小規模な児童相談所では機能分化までは難しいのでは」と話す。県内の児童福祉司は中央児相に16人、北部児相に6人。県は増員に向け国に必要な財政措置を講じるよう要望を続ける。

 児童養護施設の子どもたちの自立を支援するNPO法人「ブリッジフォースマイル」の福島めぐみさんは「しつけと体罰の区別は難しい。同じ行為でも立場によって評価が異なることがあり、子どもを泣かせた時に『周囲から通報されないだろうか』と親は敏感になっている。何が体罰か明確にしないと、現場を混乱させる恐れがある」と指摘する。

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