手の動きで鳥を表現する井崎さん=佐賀市の県聴覚障害者サポートセンター

 佐賀県江北町出身で日本ろう者劇団顧問、俳優の井崎哲也さん(66)が16日、佐賀県聴覚障害者サポートセンターで講演した。パントマイムと手話の特徴を融合した「サインマイム」を披露し、ろう者の表現の多様さを伝えた。

 井崎さんは「演劇の世界と出会い」と題し、手話で講演した。サインマイムは、体の動きや表情で表現するパントマイムと手話表現の特徴を併せ持つ無言劇。井崎さんは、ハト、スズメ、ワシを手と体全体で表現してみせた。ワシがウサギを狙う場面を演じると、会場からは大きな拍手が起こった。井崎さんは手話で「サインマイムでは、体や手を使って大きくも小さくも表現できる」と解説した。

 井崎さんは15歳で画家を目指して上京、東京教育大附属ろう学校(現在の筑波大附属聴覚特別支援学校)美術科を卒業した。挫折した後、パントマイムの神様と言われるフランスのマルセル・マルソーの来日公演を見て演劇の道を歩み始めた。単身渡米するなど、ろう演劇の経験を積んだ。現在も東京を拠点に俳優として舞台に立ち、手話教室の講師も務めている。

 講演会は同センターが主催、県内在住の聴覚障害者、手話通訳者たち約80人が参加した。

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