歴史小説家の伊東潤さんによる講演会「佐賀藩と薩摩藩、そして大隈重信」が16日、佐賀市の佐賀城本丸歴史館で開かれた。歴史愛好家ら約200人が来場し、明治維新期の薩摩藩と佐賀藩との比較や大隈重信の功績などの話に聞き入った。

 伊東さんは2007年、『武田家滅亡』でデビュー。吉川英治文学新人賞や中山義秀文学賞など数々の受賞歴を持つ。講演会は、肥前さが幕末維新博覧会で高まった佐賀藩への興味関心をさらに深めようと、県文化課が開いた。

 伊東さんは、薩摩藩主・島津斉彬と佐賀藩主・鍋島直正の生涯を紹介。両者は西欧諸国の脅威から日本を守るために同じ目標を持っていたが、「短期的な視点で身の丈に合った政策を行った直正に対して、斉彬は中長期的に見て多角的に手を広げたことが特徴」と両者の違いを説明した。

 さらに大隈重信については「明治政府になくてはならない存在」と紹介し、「生涯現役であり続けた。民主主義への情熱が衰えず闘った意欲は抜きんでていた」と強い志を持って近代国家建設に貢献してきたことを説いた。

 伊東さんは近く、大隈重信の生涯を描いた小説を発表する。

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