多久市は、一部が空き家になっている木造の長屋を対象に、空き家部分の撤去費用を補助する制度を新年度に設ける。空き家対策特別措置法では対応が難しい長屋の撤去を促し、住民の安全確保を目指す。市によると、長屋を対象にした補助は佐賀県内で初めて。

 特別措置法では、市町村は倒壊の恐れがある家屋を「特定空き家」に指定し、所有者に撤去や修繕を助言・指導、勧告、命令し、従わない場合は行政代執行もできる。しかし、複数の住居がつながった長屋は、1戸でも住んでいる人がいれば特定空き家に指定できず、撤去に伴う国の補助も受けられないという。

 このため市が独自に補助制度を設け、自主的な撤去を促す。空き家に隣接する壁などの補修も対象とし、80万円を上限に費用の5分の4を助成する。新年度一般会計当初予算案に2棟分、160万円を組んだ。

 2016年度の市の調査によると、長屋の空き家は市内に141戸あり、このうち誰も住んでいない7棟を特定空き家に指定している。長屋の多くは炭鉱があった1950~1960年代ごろに建てられたとみられ、老朽化が進んでいる。

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