不審火の現場検証にあたる捜査関係者=12日午前9時36分ごろ、佐賀市高木瀬西3丁目の北陵高校

 佐賀市内の二つの高校で部室棟が燃える不審火が相次いだ12日、学校関係者や周辺住民からは不安の声が漏れた。部室棟には侵入者をセンサーで感知する警備設備はなく、燃えた部屋はいずれも無施錠だったことから、県教委などは県内の各学校に戸締まりの徹底を促し、関係者には緊張が広がった。

 部室2部屋が燃えた北陵高近くの女性(77)は「長年住んでいてトラブルは聞いたことがなかったのに…」と眉をひそめる。副島文雄教頭は「すぐ近くに生徒が住む寮もあり、人の被害がなくて不幸中の幸いだった」と話し、防犯カメラの設置を検討していることを明かした。

 「放火の疑いもあると聞いて、次はどこに付けられるんだろうという怖さがある」。佐賀北高の近くに約50年間住んでいるという女性(72)は、表情をこわばらせた。渡邊成樹校長は「放火であれば許しがたい。部活動が盛んな学校なので、安心して施設を使えなくなるのは生徒がかわいそう」と憤る。

 同高2年の男子生徒は「先生からはまだ原因も特定されてないから、SNS(会員制交流サイト)へ(火事に関する情報を)アップしないように指導があった」とした上で、早期の原因解明を望む。

 「(北陵高での火事から)佐賀北高での出火まで20分ぐらいしかない。(両校の)距離を考えると不気味な感じがする」。北陵高関係者は警戒を強めた。

 相次ぐ不審火を受け、県教委などは、門扉や校舎、部室の施錠や部室などに燃えやすいものを置かない、などの注意事項を各学校に通知した。(取材班)

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