有田窯業大学校の最後の卒業生たち=有田町の佐賀大有田キャンパス

 本年度で閉校となる佐賀県立有田窯業大学校の最後の卒業式が12日、有田町の佐賀大有田キャンパスで行われた。佐賀大との統合に伴い、窯業界の後継者や技術者の育成を担ってきた34年の歴史に幕を下ろす。最後の学生となった5人は、焼き物の産地で学び育んだ感性と技術で、新たな歴史を紡いでいく決意を新たにしていた。

 5人は専門課程陶磁器科(4年制)で学んだ。卒業生を代表し、韓国から来日して学んだ李印(イイン)さん(22)が「窯大の歴史は、卒業生による歴史に生き続ける」と答辞を述べた。春から韓国に戻って実家の窯元を継ぐといい、「韓国の焼き物は上絵が少ない。学んだ技術を生かし、韓国で新しい歴史を紡いでいきたい」と意欲を語った。

 式では、学校長の山口祥義知事が一人一人に卒業証書を授与し、「大きな志を持ち、自分の選んだ道をまっすぐ進んで」と励ました。

 県立有田窯業大学校は、国内初の窯業専門の専修学校として1985(昭和60)年に開校。人間国宝の十四代酒井田柿右衛門さんが学校長を務めたほか、井上萬二さんらも講師として学生を指導した。本年度卒業する5人を含め2093人を送り出した。2016年に佐賀大芸術地域デザイン学部と統合した。23日には閉校式が実施される。

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