JR職員や鉄道ファンが見守る中、新鳥栖駅を出発する一番列車の800系「つばめ320号」=平成23年3月12日、鳥栖市の新鳥栖駅

 JR九州の博多駅と鹿児島中央駅を結ぶ九州新幹線鹿児島ルート(約260キロ)の全線開通で、新鳥栖駅が鳥栖市原古賀町に開業した。前日の東日本大震災の発生で祝賀セレモニーや歓迎イベントは中止した。九州の南北を縦断する高速鉄道は整備計画決定から38年でようやく完成した。

 新鳥栖駅には早朝から記念乗車の客や鉄道ファンが詰め掛けた。関係者が見守る中、午前6時13分発の一番列車「つばめ320号」が12番ホームを離れた。

 全線開通に合わせ、鳥栖市を含む沿線の人々が思い思いに喜びを表現する様子を走行中の列車から撮影したテレビCMが制作されたが、東日本大震災の発生後に放送を一時中止した。その後、参加者の笑顔や思いをつなぐ動画が全国で感動を呼び、2016(平成28)年4月の熊本地震でも再び注目された。

 鳥栖市は開業に合わせて新鳥栖駅周辺に1日100円の格安料金の市営駐車場(現在は1日300円)を整備した。こうした利用促進策や訪日外国人客の増加によるインバウンド効果などにより、同駅の1日の乗降客数は当初の1800人程度から増加傾向が続いて3千人以上になっている。

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