白鵬杯での粘りの一番で技能賞を受賞した元村君=東京・両国国技館

 佐賀県武雄市の北方小4年の元村康誠(こうせい)君が、相撲の全国大会「白鵬杯」で技能賞を受賞した一番が「ちびっこ相撲史に残る」と絶賛されている。体重が2倍を超える相手に食らいつき、何度もピンチをしのいで、奇跡的な切り返しで勝利した。40秒の一番のインターネット動画は繰り返し再生されている。

 白鵬杯は2月11日、東京・両国国技館で開かれた。元村君は九州北部の有力選手を集めた「チーム琴奨菊」のメンバーに選ばれて出場。139チームの団体戦ではベスト8に入った。

 技能賞を決めた取り組みは個人戦。130センチ、30キロの元村君の相手は体重70キロで、動画は「こんなやせててここまで勝ち上がってきている」という驚きの実況で始まる。

 立ち会い後に潜り込んでもろ差しになるが、体格差で振り回されて土俵際に。何とか耐えて反撃に転じ、足をかけたり、クルクル引き回したり。足を取るなど技を繰り出すと、実況は「この子体幹強いわ」。再び土俵際に追い込まれるが、膝を曲げてブリッジで残しながら切り返し、体重が倍以上ある相手を転がした。

 「勝つつもりでいった。限界まで踏ん張れた」と元村君。次の取り組みで敗れて決勝トーナメントには進めなかったが、ネット上では「鳥肌」「驚異の一番」「相撲史に残る」などの言葉とともに動画が紹介されている。

 2年生の時から練習を重ねている北方相撲クラブの松尾清史監督(46)は「きついトレーニングも弱音を吐かず、『大丈夫』としか言わずに頑張る。同級生に63キロのライバル井手捺貴(なつき)君がいて、大きな相手は慣れている」と話す。トラックのタイヤを持ち上げたり、柱にしがみついて内側筋を鍛えている。

 「押したうえで下に引いく相撲や下手投げが得意」と元村君。「来年は優勝。そして炎鵬や宇良のような力士になりたい」と夢を語る。

※動画はこちらから(6時間32分30秒頃から取り組み開始)

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