地域振興券の交付を受ける福富町の家族=平成11年3月6日、福富町健康センター

 15歳以下の子どもを持つ世帯主や高齢者らに1人2万円分を渡す地域振興券の交付が、県内トップを切って福富町(現白石町)で始まった。使用は町内で半年間と限定され、町商工会は交付に合わせてセールを開始。同町では1890人に総額3780万円を交付し、県全体では約25万8千人に総額約51億6千万円分を交付した。

 地域振興券は、公明党の発案で小渕内閣が消費喚起と地域経済活性化を目的に全国の3107万人に配ったものの、ばらまき政策との批判の声もあった。子どもの扶養に入っているなどで交付対象から外れた高齢者から、「不公平」との抗議が自治省(現総務省)や自治体に相次ぐ事態も招いた。これを受け、玄海町や三田川町(現吉野ヶ里町)では、対象外だった高齢者全員に町独自の券を発行した。

 個人消費の押し上げが0・1%にとどまるなど経済効果は小さかったとされる。一方で地域振興券に絡む販促宣伝や広告需要から、この年3月の洋紙国内出荷量は過去最高に。県内でも、「地域振興券の店」をPRするのぼりを作った太良町の授産施設に注文が殺到するなどの動きも見られた。(新元号まであと56日)

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