ボタ山跡で発生した火災で、消火活動に当たる消防署員=2018年4月、多久市北多久町

 多久市北多久町小侍の山林が2年前に火災が発生して以降、くすぶり続けている。炭鉱の石炭くずを集めていた「ボタ山」跡で、延焼範囲は約3千平方メートル、地元消防の出動回数は警戒や監視を合わせ180回に上る。今のところ有効な対策は見いだせておらず、市などは「対症療法だが、監視、消火を続けるしかない」と対応に苦慮している。

 現場は多久高校の北約200メートル。周辺には田畑や太陽光発電のパネルがある。市によると、土地の所有者が2017年5月、伐採した木を燃やしていたところ、地面に燃え移った。多久消防署の署員らが消火活動に当たったが、その後も地中の石炭くずなどがくすぶり続け、消防による放水作業は今年2月末までで約100回に上るという。

 所有者は現場周辺の樹木を伐採、一部を掘り起こして水をかけるなど延焼を防ぐ対策を取ってきた。ただ鎮火には至らず延焼範囲は拡大し、煙が出続けている。市には住民から「異臭がする」などの訴えが届いているが、健康被害の報告はないという。

 市によると、石炭くずが埋まっている範囲や深さは不明。国や県などと対応を協議し、消防の専門家も現地を調査している。市防災安全課は「地権者とも相談しながら、できる限りの対策を講じていきたい」と話している。

このエントリーをはてなブックマークに追加