閉店を見届ける来場者へ手を振り、シャッターが閉まるまで感謝する従業員ら=28日午後8時ごろ、上峰町のイオン上峰店

 佐賀県三養基郡上峰町の大型商業施設「イオン上峰店」が28日、閉店した。前身の「上峰サティ」時代と合わせ、24年にわたって地域経済をけん引してきた店舗の撤退に、閉店セールに詰めかけた買い物客や地元関係者からは「愛着がある店だったのに残念」と惜しむ声が漏れた。

 最終日は、東側入り口に「ありがとう上峰」と書かれた横断幕が掲げられた中で営業した。長年利用してきた町内の80代夫婦は「生鮮品はここが一番だった」と残念がった。佐賀市の30代女性は「よく訪れていた思い出の店が見納めになる」と感慨深げだった。

 午後8時の閉店後、宮川祐治店長が屋外で「たくさんの支援、ご愛顧を受け、ありがとうございました」とあいさつした。従業員とともに整列して頭を下げ、シャッターを下ろした。

 上峰店によると、従業員は正社員21人、パート118人の計139人。半数以上がイオン佐賀大和店など近隣店舗に配置転換し、残りは退職するという。同店は「再就職のフォローに力を入れたい」としている。

 武広勇平町長は「喪失感は町内に広がると思う」とした上で「ピンチをチャンスと捉えたい」と話した。跡地を含む中心市街地は再開発構想が進んでおり、イオン九州の柴田祐司社長執行役員は「今回は夢がある閉店。2、3年後に戻ってくることができるようしたい」と意欲を示した。

 同店は1995年、上峰サティとしてオープン。映画館も備えて来店者を集めた。周辺への大型店の出店で競争が激化すると、2007年にイオン九州に吸収合併され、店名を11年からイオン上峰店に変更した。

このエントリーをはてなブックマークに追加