トーレス選手(前列右)と言葉を交わすカレーラス監督=鳥栖市北部グラウンド

 J1開幕戦のC大阪戦に出場した神戸のビジャ(右)とイニエスタ=22日、ヤンマースタジアム長居

 27年目のシーズンが始まったサッカーのJ1が、“スペインブーム”に沸いている。2010年のワールドカップ(W杯)を制した同国代表のフェルナンド・トーレス選手(34)が鳥栖、アンドレス・イニエスタ選手(34)が神戸で昨季途中からプレーし、今季は新たにダビド・ビジャ選手(37)が神戸入り。大物選手の加入はJリーグ全体の魅力を高め、村井満チェアマンは「世界に発信するきっかけにしたい」と鼻息が荒い。

 22日に大阪市のヤンマースタジアム長居で行われた開幕戦のC大阪―神戸。金曜のナイター開催にもかかわらず、4万2千人超の観衆が詰め掛けた。10年W杯得点王のビジャ選手とイニエスタ選手の日本での初共演に加え、神戸はリージョ監督、C大阪はロティーナ監督といずれもスペイン出身の指揮官が率い、注目度が高かった。

 3月2日の第2節では鳥栖と神戸が激突。鳥栖はバルセロナなどでプレー経験があるスペイン出身のカレーラス新監督が引っ張っており、この試合も世界から注目を集める一戦になりそうだ。

 イニエスタ選手は推定年俸30億円という破格の契約だが、ビジャ選手はその10分の1程度、フェルナンド・トーレス選手は6億円程度といわれる。金銭面だけなら同じアジアでも中国の方が恵まれている面もあるが、Jリーグの原博実副理事長は「クラブ、リーグ運営の安定性や生活環境の良さで日本が選ばれている」と解説する。ビジャ選手も神戸移籍を決めた理由を「僕の妻がイニエスタの奥さんに電話し、街の良さや家族が素晴らしい時間を過ごしていると聞いた」と明かした。

 イニエスタ選手が2千万人以上のフォロワーがいるツイッターなどで日本での暮らしを伝えている効果もあるとみられ、欧州でも活動する移籍仲介人には選手や監督から「自分も日本で仕事ができないか」と問い合わせが多いという。JリーグがDAZN(ダ・ゾーン)と大型契約を結んだことで各クラブへの配分金が増え、今季からは外国籍選手枠も拡大。“投資熱”は高まっている。スペインをきっかけに、今後も大物が来日する可能性を秘めている。【共同】

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