新たな圏域のイメージ

 新たな広域連携への賛否

 人口減少が進む地域の住民サービスを維持するため、新たな広域連携として、複数の市町村でつくる「圏域」が行政を運営する構想に全国自治体の計34%が反対し、賛成は計30%にとどまったことが23日、共同通信のアンケートで分かった。市町村の独自性が維持できない懸念のほか、国主導で議論が進むことへの警戒感が強い。一方で市町村の人材不足を補うため、連携強化による行政の効率化を期待する意見もある。

 この構想は昨年7月、総務省の有識者研究会が2040年ごろの深刻な人口減少を見据えて提言。圏域への法的権限や財源の付与も求めた。政府は第32次地方制度調査会の主要テーマとし、来年夏までに一定の結論をまとめる方針だ。

 調査では「反対」9%、「どちらかといえば反対」25%、「賛成」4%、「どちらかといえば賛成」26%だった。「その他」34%は、制度の詳細が固まっていないため賛否を判断できないなどの理由が多かった。

 反対理由は「地方の声を踏まえて慎重に議論すべきだ」の40%が最も多い。研究会が自治体側と十分な対話のないまま提言した経緯もあり、地方からは「小さい町を次々と合併へ追い込もうとしているのではないか」(兵庫県新温泉町)との声が上がる。【共同】

 

佐賀県内は賛否拮抗

 佐賀県の20市町のうち、新たな広域連携に賛成と答えたのは7市町、反対は6市町で賛否が拮抗(きっこう)した。「詳細が不明」などとして、7市町は賛否を示さなかった。

 「賛成」は鳥栖市、「どちらかといえば賛成」は唐津、伊万里の2市と吉野ヶ里、基山、みやき、江北の4町。「どちらかといえば反対」は多久、武雄、嬉野、神埼の4市、玄海、白石の2町だった。

 賛成の市町は「地方創生の取り組みだけでは今後、地域活性化は難しい」(唐津、鳥栖)、「『圏域』で新たなブランド構築など観光や産業面で期待できる」(伊万里)、「『圏域』内で同一水準の住民サービスが提供できるようになる」(吉野ヶ里、みやき)、「法的根拠や財源を持つことで、圏域での取り組みの実効性が高まる」(江北)などを理由に挙げた。

 反対の市町は「将来の地方自治のあり方については、地方の声を踏まえて慎重に議論すべき」(武雄、白石)、「従来の中枢連携都市圏や定住自立圏など広域連携の枠組みで特に問題がない」(神埼)、「自治体独自の住民サービスがしにくくなるなど、自治が失われる恐れがある」(玄海町)とした。

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