財津知亨武雄河川事務所長(右)から表彰状を受ける大日区自主防災会の古川正明会長(左)と防災会の評議員の人たち(奥)=武雄市の武雄河川事務所

 昨年7月の豪雨の際、六角川の異様な増水を察知して独自に地域全戸に避難を呼びかけた武雄市橘町の「大日(だいにち)区自主防災会」(古川正明会長)が、水防功労で九州地方整備局長表彰を受けた。防災マップづくりや避難訓練など日ごろの啓発活動も生きた。

 昨年7月6日は激しい雨が続いた。古川会長は六角川を見に行き、これまでにない増水に気づいた。会の役員に連絡し、4人で手分けして地区の全35戸に川の状況を訪問や電話で伝え、町の避難所は周辺が冠水しているため、武雄町の避難所に行くよう伝えた。豪雨で防災無線が聞こえない状況を考え、個別伝達を判断した。

 この日、武雄市は橘町と北方町に初めて避難指示を出した。六角川は大日地区で28年ぶりに越水し、雨が続けば堤防決壊の恐れもある状況だった。呼びかけに応じて大日地区の7割が避難したという。浸水など大きな被害はなかった。

 大日地区は以前は水害常襲地域だったが、河川改修やポンプ場設置などで最近は浸水も減った。防災会は2011年に発足し、16年には防災マップを作成した。市の防災訓練に合わせてマップも点検するなど防災意識を高めてきた。古川会長は「特別なことをしたわけでもないので表彰はびっくりしている。3月の地区の総会で披露し、今後も防災に務めたい」と話す。

 21日に武雄河川事務所で表彰の伝達式が行われ、財津知亨(ともゆき)事務所長は「表彰が他地域の手本になって広がり、防災力の向上につながってほしい」とたたえた。局長表彰は九州管内で水防に著しい功績があった個人や団体を年に1回表彰している。本年度は福岡県の久留米市消防団も表彰された。

 

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