人手不足が深刻な運輸業界。県内の業者は引っ越しシーズンのピークを前にドライバーなどの人繰りに苦慮している=県内

 進学や転勤に伴う引っ越しが3月下旬から4月上旬にかけてピークを迎える。今年は大手のヤマトホールディングス(HD)の子会社ヤマトホームコンビニエンス(東京)が引っ越し業務を停止している関係で、他の業者にしわ寄せが出そうだ。今のところ対応できているというが、ドライバーやアルバイトの慢性的な人手不足を抱えるため、各業者は「予定が決まれば早めに予約を」と呼び掛ける。

 ヤマトホームコンビニエンスの不正は昨年7月に発覚。同社は法人や個人向けの引っ越しの受注を停止している。

 業界大手の業務停止で影響が出ている。2月に異動内示を受け、県外に家族連れでの引っ越しを希望する30代の男性会社員は「インターネットで引っ越し業者を探したが、1社に断られた。内示が早かったので間に合ったが、3月中だったら、簡単には見つからなかっただろう」と話す。

 県内に営業所を置く引っ越しの事業者は「ヤマトの事業停止を受け、引っ越しの相談が増えている。合わせてレオパレスの施工不良問題を受けての相談も多い」と話す。ただ、人手不足は深刻で、運転手に加え、業務を補助する学生アルバイトやパートが足りないという。担当者は「高校生や大学生のアルバイトは進学のため3月までが多く、4月以降の人繰りがつかない」と不安を口にする。

 佐賀労働局によると、引っ越し業者を含む運輸・郵便業の12月の新規求人数は前年同月比13・5%増の295人。このうち採用につながったのは約60人という。深刻な引っ越し業界の人手不足を受けて、県内の引っ越し業者は「転勤などスケジュールが決まれば早めに予約した方が良い。遅れて申し込むと、対応できない恐れもある」と“引っ越し難民”への懸念を示した。

  

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