嬉野市の村上大祐市長と民間業者との会食を審議した政治倫理審査会は「条例に違反しない」とする調査意見書を取りまとめて閉会した。一定の結論を出したものの、委員からは会食に同席した市職員の行動を問題視する声も上がっており、市長の監督責任も問われてくる。

 調査は「嬉野をよくする市民の会」が必要数の署名を集めて請求した。昨年7月に村上市長と市職員2人、嬉野茶を題材にしたアニメ制作を企画している関係者ら11人が、東京のホテルの一室で行った会食について「会員制ホテルで食事代などを関係者側が負担しており、不正の疑惑を持たれる行為」としていた。

 市長は「飲食物を持ち寄る懇親会として当日誘われ、嬉野茶6点(9320円相当)を持参した。費用は部屋代とオードブルの計10万5300円で、参加者1人当たりの受益は9527円なので、過分な供応を受けたわけではない」などと反論していた。

 審査会では「利害関係者」と「供応接待」に絞り審議を進めた。「利害関係者」については「アニメ制作で市との契約はなく、提案できるほど具体化していない」として利害関係者とはいえないとした。「供応接待」については「会食は市長の出席が前提ではなく、1回だけの立食形式で、市長を格別にもてなす意図はない。市長は費用相当の嬉野茶を持参している」として供応接待に当たらないと結論付けた。

 ただ、審査会は意見書で、費用を払わずに会員制ホテルに宿泊した職員の行為を受け、市職員に倫理意識を持って行動するように求める付帯意見も示した。

 審査会に提出された資料には、職員1人がシャンパングラスを手に気泡ぶろに入った画像などがあり、審査会会長の吉田一穂弁護士は審議の中で「今回は画像が外に出たことがきっかけで政倫審が開かれた経緯がある。(職員の行為が)市民からやり過ぎではないかと印象を受けるのは否定できない」と指摘した。

 市長は一連の問題で「市議会での説明も必要になってくる」と話しており、監督責任が焦点になりそうだ。

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