旅立ちの季節。本紙企画「巣立つ」も本日で終わる。唐津支社管内は10校。毎年2校ほど手伝うが、楽しい取材だ。中高一貫公私立、実業系、総合学科、特別支援学校、海上技術学校。それぞれに校風があるように、生徒にも個性がある。

 国立唐津海上技術学校は正月明けの5日から2カ月以上に及ぶ洋上実習で、12月には前倒しで取材する。今は瀬戸内海を航海中という。海の男へ、たくましさを増していることだろう。

 就職や進学が決まっている生徒は新生活への期待を語る。6行の短い記事には盛り込めないが、初めて給料をもらったら何に使うか、聞いてみたりする。

 「おばあちゃんちに寄宿して面倒をみてもらったので、ご飯を食べに連れていきます」「両親からお金を借りて車を買うので、まず支払いに充てます」。18歳の素顔が浮かぶ。

 運動部のトップ選手など紙面では知っていた生徒と初めて会うこともある。ヨット五輪メダリストの重由美子さんが亡くなった時、記者の取材にずっと涙ぐんでいたという女子生徒は「大きな夢ですが」と前置きしつつ「パリ五輪を目指します」。生前の約束へ、歩を踏み出す。

 いろんな人と出会い、支えられた3年間。受験生は春へ、さあ最後の関門だ。(唐津支社長・吉木正彦)

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