原田崇伊万里署長(左)から感謝状を受け取る楠田劍一郎さん=伊万里市の同署

 佐賀県警伊万里警察署(原田崇署長)は19日、崖下に転落した車を発見し、中に取り残された女性の救出につなげた伊万里市大川内町の楠田劍一郎さん(70)に感謝状を贈った。真冬の車内に半日以上閉じ込められていた高齢の女性は、楠田さんのおかげで一命を取り留めた。

 楠田さんは1月29日午前10時半ごろ、散歩をしていた市道脇の崖下に車が裏返しで転落しているのを発見した。10メートルの崖を用心して下り、「誰かいますか」と呼び掛けると、「すいません」という力ない声が返ってきた。

 車は溝にはまった状態でドアを開けることができず、楠田さんは携帯電話で110番。警察と消防が駆け付け、女性を救助した。

 女性は市内に住み、前日の夕方に家族から行方不明届が出ていた。現場は中山間地にあり、明け方の気温は氷点下になっていた。女性は低体温症と肋骨ろっこつ骨折で病院に運ばれたが、現在は回復している。

 原田署長が「命に関わる事案だった。適切な行動に感謝します」と伝えると、楠田さんは「この年になって1人の命を助けることができて、私もうれしい」と喜んだ。

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