優秀賞の増田彩乃さんと作品「Chapter」=有田町の県立九州陶磁文化館

十四代柿右衛門賞の李印さんの「旅での晩餐」

 佐賀県立有田窯業大学校で最後となる第33回卒業制作展が19日、有田町の県立九州陶磁文化館で始まった。専門課程陶磁器科4年制の5人が焼き物の産地で学んだ集大成のオブジェや食器の作品のほか、県窯業技術センターの研修生が実習で作った焼き物など約170点を展示している。24日まで。

 優秀賞には造形コースの増田彩乃さん(22)が選ばれた。「Chapter」は学生を終える区切りを意味し、陶板に釉薬(ゆうやく)や、上絵の具を含ませた毛糸やティッシュペーパーをつけるなどしたオブジェ。実家がある福岡市のネオンなど人工的なイメージと、有田町の自然に感動した思いをそれぞれ色で表現した。今後は作家として活動する。

 十三代今右衛門賞はプロダクトコースの大堀日さん(22)=福岡県大野城市。「祈りの器 白花」と題し、現代風の仏壇を提案した。磁器タイルを組み合わせたコンパクトサイズで、花を飾ることができ、透光性を生かし照明もつけた。春から町内の商社で商品企画に携わるという。

 十四代柿右衛門賞は、韓国・利川(イチョン)市で両親が窯元を営む李印(イ・イン)さん(22)=伝統コース。「旅での晩餐ばんさん)」と題し、ドイツ留学の経験も交え、洋食器に有田焼の伝統的な色使いで絵付けを施した。

 同校は2016年に佐賀大芸術地域デザイン学部と統合。4年生が卒業する3月で1985年以来の歴史に幕を下ろす。

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