佐賀県唐津市の中原遺跡で発掘された、すずりの一部とみられる石片(手前と奥左)(柳田康雄氏提供)

 国学院大の柳田康雄客員教授(考古学)は19日、福岡、佐賀両県にある弥生時代の遺跡から、同時代中期の紀元前1世紀ごろに作られたすずりの一部とみられる石片3点が出土していたとの研究成果を発表した。中国で見つかっている同時期のすずりと、よく似た特徴があったという。柳田氏は「国内で紀元前から文字が使われた可能性を示す、最古級史料」としている。

 柳田氏によると、石片は2001年度から05年度にかけて出土したもので、潤地頭給(うるうじとうきゅう)遺跡(福岡県糸島市)1点と中原(なかばる)遺跡(唐津市)の2点。それぞれの大きさは、長さ約4~19センチ、幅約4~7センチ、厚さ1センチ未満。滑らかな形状などが、紀元前1世紀ごろの中国のすずりに似ているという。

 両遺跡とも玄界灘に近い九州北部にあり、弥生時代(紀元前4世紀~紀元後3世紀)に集落を形成していた。【共同】

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