壊れた水車を飾り付けて製作当時を懐かしむ元6年1組のクラスメートや当時の教諭ら=神埼市の仁比山小

水車を前に記念撮影する製作メンバーや当時の教諭ら=神埼市の仁比山小

 佐賀県神埼市神埼町の仁比山小で20年前に当時の6年生が作った「夢の水車」が、撤去されることになった。同校の体育館そばに設置され、当時は水を流すと回っていたが、近年は老朽化が進み、激しく壊れていた。11日には当時関わったクラスメートたちが集まり、懐かしみつつ水車に最後の別れを告げた。

 水車は1999年、6年1組の24人が県の「子どもの夢かなえ隊」事業に応募、採用となり製作した。地元建設業者などの協力を得て、夏休みにも作業し約3カ月がかりで設計から製作、設置までこなした。部品に自分たちの名前を刻むなど思い出の詰まった水車は、当時の西暦から「999(スリーナイン)」と名付けた。

 設置後しばらくは、卒業式や授業参観など行事の度に水を流すとうまく回っていたという。当時の校長の平田英次さん(76)=神埼市=は「学校のシンボルだった」と懐かしむ。ところが補修が難しく、数年前から大きく傾き、壊れた状態だったという。

 同校は安全面を考慮。当時の子どもたちや教育委員会に連絡した上で、現在行っている体育館の改修工事に合わせて撤去することになった。

 11日には、元6年1組の5人のほか、平田さんや当時の教頭、担任教諭が集まり、水車に別れを告げた。壊れた水車の姿に驚きながらも「20年間、よくもったね」。製作に合わせてまとめた文集なども持ち寄り、懐かしんだ。

 メンバーは小学校卒業後も、水車の清掃に来るなど「これ(水車)があったから、普通のクラスよりは集まる機会が多かった」という。同窓会も毎年のように開くなど、絆は今も続いている。池田一希さん(30)=吉野ヶ里町=は「やって良かった。誰でもできる経験じゃなかったと、今になって思う」と、当時支えてくれた人々への感謝を口にした。

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