公開されている北墳丘墓

1002号甕棺墓(副葬品はレプリカ)

 北内郭から約200メートル北側に「北墳丘墓」があります。その北墳丘墓からは14基の甕棺墓(かめかんぼ)が発見され、紀元前2世紀から前1世紀の歴代の王(首長)の墓であったと考えられています。また、その14基の甕棺は全て大型で、黒く着色され、銅剣を副葬したものが8基、北墳丘墓の中で最も古い甕棺の1006号甕棺墓を中心にして、それを取り囲むように他の甕棺墓は埋められています。

 それらの甕棺墓の中で最も注目されるのは1002号甕棺墓です。この甕棺墓からは長さ46.5センチの把頭飾付有柄銅剣と最大長さ約7センチの鉛バリウムガラス製の管玉79個が副葬品として発見されました。紀元前1世紀にこれだけ大量のガラス管玉を持った人物のお墓です。それまでの勾玉や管玉はほとんど石の世界でした。それがコバルトブルーに輝くガラスの管玉です。

 ガラスの原料はその成分から中国と考えられています。北部九州では弥生後期に青いガラス製小玉を数千個も副葬するお墓が現れます。そのことを考えると、新たな青色への美意識の芽生えと海外との交流を深く感じます。ガラス製管玉はこの人物にとって、他の者とは違う特別なステータスだったのではないでしょうか。(福田幸夫、吉野ケ里ガイド)

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