「スッスッ、ハッハー」。日本のマラソンの父といわれる金栗四三(かなくりしそう)をモデルにしたNHK大河ドラマ「いだてん」。金栗を演じる中村勘九郎さんが白シャツ姿で「スッスッ、ハッハー」と走る姿が印象的だ。金栗が試行錯誤の末に編み出した呼吸法だそうである◆2回息を吸い、2回はく。これを2段階呼吸法という。こうして呼吸でリズムを取りながら走る。金栗少年が学校まで往復12キロを走って通学する中で考えついた。やがて金栗は日本のマラソンの礎を築き、箱根駅伝生みの親としても後世に名を残す◆その呼吸と同じように1本のたすきをリズムよくつないでいくのが駅伝だ。県内のトップランナーが肥前・松浦路を駆け抜ける郡市対抗県内一周駅伝がきのうスタートした。今年で59回目の伝統ある大会。あす17日までの3日間、13チームが33区間272・9キロで健脚を競う◆元日の全日本実業団駅伝に出場したひらまつ病院と戸上電機製作所からも選手が走るほか、箱根駅伝に出走した大学生や全国高校駅伝に出た高校生も。50代のお父さんもいれば、13歳の女子中学生もエントリー、総合力を競うところがレースの醍醐味(だいごみ)といっていい◆日本独自の長距離リレー「駅伝」が誕生して100年余。郷土の誇りを胸に走るランナーのそれぞれの息づかいを沿道で応援しながら感じたい。(丸)

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