トランスジェンダーの学生受け入れについて講演するお茶の水女子大の三浦徹副学長=佐賀市のほほえみ館

 大学のLGBTに関する取り組みを考えるシンポジウムが9日、佐賀市のほほえみ館で開かれた。自認する性が戸籍上と異なる「トランスジェンダー」の学生受け入れを決めたお茶の水女子大の三浦徹副学長が講演し、受け入れの検討過程などを語った。

 お茶の水女子大は昨年7月、戸籍上は男性で性自認が女性である学生を受け入れると発表した。2020年度の受け入れに向けて準備を進めている。

 三浦氏は講演で、受け入れ判断は「学ぶ意欲のある全ての女性にとって真(しん)摯(し)な夢の実現の場として存在する」とするお茶の水女子大の考え方に基づくと紹介。「学則そのものは変えず『女子』の定義を現在のものに変えた。学生や同窓会への説明会で理解を得られた」と語った。

 今後の課題にトイレや更衣室などの施設整備、4月に公表する対応ガイドラインの策定などを挙げ、「トランスジェンダーの方だけでなく、全ての学生の学習環境を良くし、守っていくことをポリシーにしていきたい」と強調した。

 また、通称名使用に取り組んだ北九州市立大の河嶋静代名誉教授も登壇。全国の大学のLGBT支援状況を調査した結果を報告し、「7割近くの大学が特別の配慮をしていない」「セクハラ防止パンフレットの約9割にLGBTの例示がない」と問題点を指摘した。

 シンポジウムは佐賀大の教授らでつくる「佐賀大学ジェンダー・イクオリティ研究所」が主催した。

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