家々に勢いよく駆け込み、青竹を打ち鳴らして厄(やく)をはらう見島のカセドリ=9日午後7時ごろ、佐賀市蓮池町

 佐賀市蓮池町の伝統行事、「見島のカセドリ」が9日、同町の見島地区であった。神の使いである「加勢(かせ)鳥」に扮した未婚の青年2人が家々を回り、竹を打ち鳴らして厄を払った。昨年11月にユネスコの無形文化遺産に登録されてから初めての開催で例年より見物客が増えたが、大きな混乱もなく神事を終えた。

 見島のカセドリは見島地区にある熊野神社に由来する小正月の行事で、約350年の伝統がある。2羽の加勢鳥が地区内の19軒の家々を回った。

 「加勢鳥保存会」の武藤隆信会長(65)の家には武藤さんの家族のほか、芙蓉小の3年生15人が興味津々な様子で加勢鳥が竹を打ち鳴らす姿を見守った。間近で加勢鳥を見た三島夏輝君(9)は「あんなに大きな音がするとは思わなかった」と驚き、「世界に誇れる行事がこの町にあるなんてすごい」と話した。

 無形文化遺産登録後初の開催で混乱も予想されたが、滞りなく神事は終了した。武藤会長は「ほっとした」と胸をなで下ろし、「これからも形を変えることなく、淡々と(神事を)行っていきたい」と話した。

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