15年前に殺害された入口さんが見つかった事件現場には、花が手向けられている=鳥栖市飯田町

15年前に起きた飯田町の会社員殺人事件に関する情報提供を呼び掛ける警察官ら=鳥栖市のフレスポ鳥栖(佐賀県警提供)

 鳥栖市飯田町で2004年2月、福岡県大刀洗町の会社員入口和俊さん=当時(24)=が殺害されて遺体が見つかった事件は、9日で15年が過ぎた。交通の要衝でもある鳥栖市は多くの人や車が行き、事件を知らない新しい住民も増えている。新情報も乏しく、捜査が難航する中で、県警は「風化させないことが大事」と新たな手がかりを求めている。

 事件発生から15年となった9日、鳥栖署員や県警捜査1課の捜査員ら15人は、鳥栖市の大型商業施設前で捜査本部の電話番号が掲載されたチラシなどを配布し、情報提供を呼び掛けた。入口さんの父親は80歳を超え、3年前から参加していない。事件発生現場にはこの日、新しい花が手向けられていた。

 現場は福岡県小郡市との県境付近にある九州自動車道の側道。04年9日朝、入口さんの勤め先から「無断欠勤している」と連絡を受けた母親が探していたところ、入口さんの軽乗用車が側溝に左側を脱輪させて止まっているのを発見した。助手席に座った状態で、頭部を鈍器で殴られ死亡していた。死亡推定時刻は8日夜から9日未明とみられている。

 15年の月日が流れ、寄せられる情報も年々減っており、厳しい捜査が続く。県警はこれまでに延べ7万5千人の捜査員を投入した。改めて現場資料を分析したり、被害者の友人や知人から調書を取ったりしているほか、他の事件の容疑者がこの事件に関わっていないかなどを調べている。

 高齢の入口さんの両親は今でも、犯人逮捕を強く願っている。事件発生当時も鳥栖署勤務だった中江敏朗鳥栖署副署長は「遺族の思いを引き継いで無念を晴らし、現場周辺住民の不安も取り除きたい」と話した。

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