きやぶ百景「28水」

 集中豪雨、土砂崩れなどの大災害が最近、多く発生して驚かされているが、私たちの身近でも過去には大水害が発生した。昭和28(1953)年6月25日のいわゆる「二八水」である。

 数日前から降り続いた豪雨は台風とともに大水害をもたらした。久留米市と鳥栖市の間の広い水田地帯がすべて茶色の水で水没したのである。それまでも筑後川の氾濫は年中行事の一つであったが、この水害は特別に大きかった。

 鉄道はストップした。久留米市の明善高に通っていた従姉は休校になり、激流の筑後川の鉄橋を徒歩で渡って帰ったときの恐怖を数回語った。その後、大きな水害はストップした。筑後川上流に大きなダムが数カ所造られたおかげと聞く。そこに至るまでにはさまざまな紛争があった。政治とは治山治水だといわれるが、このごろ、つくづくそう感じる。

 (絵・文=水田哲夫・鳥栖市本町)

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