択捉、国後、色丹、歯舞。ロシアが支配する北方4島。日本とロシアの間にずっと重くのしかかる難題である◆この問題に深く関わってきた鈴木宗男元代議士(70)から話を聞いた。国後島支援を巡る疑惑で自民党を離党。新党大地代表に就任するも国有林開発を巡るあっせん収賄罪で起訴。最高裁まで争うが有罪確定。失職、公民権停止-◆すさまじい経歴だが、北方領土に寄せる情熱はいささかも衰えていない。1956年10月の日ソ首脳会談での共同宣言こそ日ロ交渉の最重要ポイントだと言う。つまり、当時の鳩山一郎首相とフルシチョフ共産党第一書記の間で交わされた約束である◆この時、平和条約の締結には至らず「まず国交回復を先行させ、平和条約締結後に歯舞、色丹の2島を日本に引き渡す」とする合意。鈴木氏は、これが重要な法的根拠であり、また交渉の基本だとして「これを外したらゼロに終わる(4島のうち1島も戻らない)」と断言◆元島民の切なる願いは(1)自由な島の往来(2)1島でもいいから返してほしい(3)あの海を使わせてもらいたい-と代弁しながら目に涙が。今も熱い“タフネゴシエーター”は「2島(歯舞、色丹)+α」を安倍首相に助言しているという。あすは「北方領土の日」。民主主義とは折り合いを付けることとも言うが、外交にも言えそうだ。(賢)

このエントリーをはてなブックマークに追加