内閣府は4日、九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の事故を想定した2日の佐賀県原子力防災訓練で、テレビ会議に参加できなかったトラブルについて、庁舎の点検に伴う停電が原因と明らかにした。訓練の担当部署が点検日を失念しており、内閣府は4日午後、県に謝罪した。

 内閣府の原子力防災担当によると、2日は内閣府の庁舎で電源の法定点検があり、全館が停電した。停電は昨年10月に各職員へ通知されていたが「通知から時間が空き、恥ずかしい話だが、訓練当日まで気づけなかった」と説明する。

 当日は原子力防災担当の政策統括官の代理として、課長補佐が1人で訓練に対応する予定になっていた。課長補佐が登庁後、停電に気づき、テレビ会議システムを立ち上げられないため、唐津市の県オフサイトセンターに代役を頼んだ。

 実際の事故時には首相官邸に原子力災害対策本部が設置される。内閣府の担当者は「官邸であれば非常用電源が確保されており、停電はしない」と釈明する。

 2日のテレビ会議の際は、オフサイトセンターの原子力規制庁の担当者が本来の役割に加え、内閣府が担うべき5キロ圏内への避難指示もした。県消防防災課は「急きょ代役を頼んだ形で、実際のトラブル時の対応について、きちんとした意思決定がなされないのではと感じた」と疑問視する。

 そのため、4日に副島良彦副知事へ内閣府の担当政策統括官から謝罪の電話があった際には、(1)責任のある人物が適切にトラブル時の対応を判断すること(2)代役ではなく政策統括官が自ら訓練に参加すべき―という2点を申し入れた。

 県消防防災課は「テレビ会議での訓練参加に限るのではなく、電話でもよかった。当事者意識を持って臨んでもらいたい」とくぎを刺していた。

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