佐賀平野のクリークをテーマに意見を交わしたシンポジウム=佐賀市のメートプラザ佐賀

 佐賀平野の「クリーク」をテーマにしたシンポジウムが1日、佐賀市のメートプラザ佐賀で開かれた。長崎県立大名誉教授の木村務氏が基調講演し、治水や利水など多面的な機能を持つクリークについて「世界に類例がない誇るべきシステム。持続可能な暮らしの営みの源として保全・発展を図るべき」と訴えた。

 木村氏は、クリークの治水、利水、景観、生物多様性、伝統行事を支えるといった多面的な機能を紹介した。集落における機能の共有という点を特徴に挙げながら、クリークが支える地域農業を「クリーク農業システム」と表現した。

 1974年から始まった国営かんがい排水事業、筑後川下流農業水利事業が2018年度に完了したことで、「佐賀・福岡4万ヘクタールにクリーク農業システムが完成した」と指摘した。農業での利水に加えて、佐賀市で洪水被害が減少しているなど治水機能も果たしていることを説明した。

 農家や有識者ら8人が語るシンポジウムもあり、「当たり前と思っている地域資源の魅力に気づき、生かすべき」「人口が減る中で、どのようにしてクリークを維持するか最優先に考えるべき」などの意見が出た。

 シンポは九州農政局筑後川下流農業水利事務所などが主催し、約330人が聴講した。

 

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