電信柱の陰にひっそりと残る道標。右側は明治時代建立の道標=鳥栖市田代本町

 福岡県太宰府市にある太宰府天満宮は、学問の神様として有名な菅原道真公を祭る神社として年間1000万人を超える方々がお参りに訪れており、初詣で足を運んだ方も多いと思います。そんな太宰府天満宮にゆかりのある文化遺産が鳥栖市の田代本町に残されています。

 国道34号線の田代本町交差点から北へ100メートルほど住宅街に入ると、路地の角に古い道標があります。南側の面には、すぐそばの太田山安生寺の文字や案内が刻まれており、電柱に隠れた東側の面に太宰府への道を意味する「さ以婦(いふ)道」と刻まれています。

 太宰府天満宮への参詣は平安時代より官人らによって行われてきましたが、江戸時代に入ると「さいふまいり」として庶民にまで広く浸透し、大変なにぎわいをみせました。

 道標のある場所はかつて長崎街道から田代宿を通らずに太宰府へ向かう最短ルートとして利用されていたようです。

 現在も残るこの道標は、多くの旅人が行きかった歴史を今に伝える貴重な文化遺産となっています。(地域リポーター・田中健一=鳥栖市儀徳町)

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