神埼のヘリ墜落事故から1年になるのを前に原因調査の状況を話す山崎幸二陸上幕僚長=東京・新宿区の防衛省

 佐賀県神埼市千代田町の民家に昨年2月、陸上自衛隊目達原駐屯地(神埼郡吉野ヶ里町)のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落した事故から1年になるのを前に、山崎幸二陸上幕僚長は31日の定例会見で、主回転翼を固定する金属製ボルトの破断の原因に関し、「まだ結論に至っていない。努めて早く原因を解明したい」と述べた。

 陸自は昨年5月の中間報告で、主回転翼4枚を回転軸に固定するメインローターヘッド内部の金属製ボルトが破断し、羽根が分離して墜落したと発表した。破断の原因について製造メーカーや金属組成の研究機関の協力を得て調査を進めている。これまでに外部有識者を加えた事故調査委員会を計8回開いた。山崎氏は「いろいろな角度から分析している段階」と説明した。

 ヘリは昨年2月5日午後4時43分、定期整備後の試験飛行中に墜落し、乗組員2人が死亡、現場の住宅が全焼し、家にいた小学生の女児がけがをした。

 山崎氏は1年を前に「国民の生命、財産を守るべき自衛隊がこのような事故を起こし、誠に申し訳なく思う。貴重な隊員2人を亡くしたことも痛恨の極み」との認識を改めて示した。

 事故後、同型機は運用を停止している。「AH64Dはわが国の防衛にとって重要な装備品だが、事故原因が明らかにならない限り、飛行再開できない。解明に全力を尽くしていきたい」と強調した。

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