市民活動を支援する基金の創設を目指し、独自ブランドの日本酒を手掛けた住民有志たち=多久市の東鶴酒造

23日の蔵開きイベントでお披露目される「純米大吟醸 多久」

市民活動を支援する基金の創設を目指し、独自ブランドの日本酒を手掛けた住民有志たち=多久市の東鶴酒造

 佐賀県多久市の住民有志が、地元のコメと水で独自ブランドの日本酒を製造するプロジェクトを進めている。日本酒の販売収益を基金に積み立て、地域おこしに励む市民の活動を支援する計画で、市内の酒蔵やコメ農家も取り組みに加わる。2月23日の蔵開きイベントで本年度の完成品を発表する。

 市内の企業経営者や団体の代表者ら約20人が昨年5月から活動を続けている。プロジェクトを多くの人に知ってもらおうと、酒米の収穫や酒造り、酒蔵巡りなどの体験イベントを企画。市内外から延べ約50人が参加し、取り組みに賛同する市民らの「サポーター会費」は1月中旬に100件、60万円を突破した。

 本年度は事業費280万円を見込み、このうち観光資源の創出を支援する県の補助金150万円を活用。2千本(720ミリリットル)を製造し、サポーター会員に贈る。2019年度以降は市内の飲食店に販売して誘客につなげるとともに、地域ファンド「多久未来基金」(仮称)を創設し、売上金の一部やイベントの収益を積み立てる。

 日本酒の名称は「純米大吟醸 多久」。県産の主食用米さがびよりを使い、市内唯一の酒蔵、東鶴(あづまづる)酒造の6代目社長で杜氏(とうじ)の野中保斉(やすなり)さん(38)が製造を手ほどきした。ラベルの文字は、県外の古代文字研究家が「商品を送ってくれるだけでいい」と協力を買って出た。

 市内の保育園副園長で、プロジェクトメンバーの川原田知章(ちあき)さん(52)は「地域を盛り上げたいという思いはあっても、資金不足であきらめる人もいる。行政の支援にばかり頼らず、市民の手で活動を続けられる仕組みをつくりたい」と話す。

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 2月3日午後3時から、東鶴酒造(東多久町)で日本酒のラベルを貼るイベントを実施。日本酒、バーベキュー付きで2500円。蔵開きは温泉保養宿泊施設タクア(北多久町)で同23日午後5時から。サポーター会費5千円が必要。問い合わせは多久市観光協会、電話0952(74)2502。

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