周辺環境も含めて受賞した佐賀県立博物館=佐賀市城内(提供)

「くど造り」の形を今に伝える渡辺邸=佐賀市川副町(提供)

「諸富花いちもんめの会」が開く「チューリップまつり」=佐賀市諸富町(提供)

雑居ビルを丸ごとリノベーションした「ON THE ROOF」=佐賀市呉服元町(提供)

 佐賀県佐賀市の景観やまちづくりに寄与する建築物などを表彰する「第22回佐賀市景観賞」が決まった。受賞作には「佐賀県立博物館とその周辺」や諸富町の「諸富花いちもんめの会の活動」など既存施設や改修施設、まちづくり活動など多彩なジャンルの5件が選ばれた。

 残りの3件は川副町の「渡辺邸」、呉服元町の「ON THE ROOF」、城内の「JONAI SQUARE」。

 「佐賀県立博物館と―」を構成する県立博物館は1970年の建築で、日本建築学会賞も受賞。選考委員会の後藤隆太郎委員長(佐賀大理工学部准教授)は「岡田三郎助アトリエの移築や外構整備で博物館が再び浮かび上がった」と周辺環境も含めて評価した。

 唯一、建造物以外の受賞となった「諸富花いちもんめの会」(江頭正迪会長)は、旧国鉄佐賀線沿いの休耕田で2008年から毎年「チューリップまつり」を開催。期間中だけでなく、球根掘りや植栽に会員以外も参加し、人々の交流を促している。

 また「渡辺邸」は佐賀平野に特徴的な「くど造り」の古民家で、増改築を繰り返しながらも17年にヨシ屋根を葺(ふ)き替え、昔のたたずまいを保つ。「ON THE ROOF」は4階建てのビルごと改修し、中心市街地ににぎわいを生んだ。サガテレビ1階の「JONAI SQUARE」は、オフィスビルながら一般向けに快適な空間を提供した。

 223件の応募があり、選考委員会は学識者や建築、造園の関係者など8人で構成した。表彰式が23日、同市立図書館で開かれ、「諸富花いちもんめの会」の江頭会長が活動を報告した。後藤委員長は「新しい物件の受賞作がないのは寂しいが、鉄筋コンクリートの再生物件や古民家など、結果的に現代の佐賀市を象徴する多様な作品が選ばれた」と講評した。

このエントリーをはてなブックマークに追加